以前、相続税法の科目の合格体験記を書いたことがあります。
その時に計算編や理論編も書きましたが、もう少し掘り下げて書いてみようかなと、ふと思いました。
以前投稿した記事は以下に貼っておりますので、良かったら見てみてください。
今回は試験で絶対に間違えたくないところであり、かつ、普段の勉強で対策をしっかりやっておきたい相続人の読み取りのところです。
相続人の読み取りミスは絶対に避けたい
相続税法の計算問題は親族図が必ず問題の最初に与えられます。
その親族図から
- 法定相続人
- 法定相続分
- 基礎控除額
- 相続人
- 相続分
を適切に読み取って、解答しなければなりません(相続人、相続分は他の解答に使う)
他の解答にも影響を与える箇所が多いから間違えた時のダメージが大きいというのもあります。
しかし私の感覚としては
税理士試験は、税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的として行われます。
国税庁HPの税理士試験の概要より
相続税法を受験している以上、この論点がわかっていないようでは税理士となるのに必要な学識・能力に達していないと言われているような気がしていました。
絶対にミスはしたくないところ。
そんな私自身、普段の答練でうっかりミスで間違うことがありました。
その時は心の中で「こんなんで相続税法に合格するわけないだろ!」と自分に対して憤りを感じることが多々ありました。
もちろん他の問題でも同じことが言えますが、特にこの論点に関しては強く感じていました。
出題可能性100%
重要性をあらわすかのように、この相続人の論点の出題可能性は100%です。
相続が無ければ問題が成立しないですからね。相続発生ありきの税額計算をするための法律ですから。
他の論点はどうでしょう。その年に出たり出なかったりするので、出ることを想定して普段から対策をしていると思います(大きく括れば宅地とか非上場株式は必ず出ます)が、相続人の論点は必ず出題されます。
その100%出題されることが明らかな部分を対策しないことは考えられないと思います。
普段の総合問題でも必ず出題されるので、解くことだけで対策できているつもりになってしまいがちです。
今一度思い返してみて少しでも不安に感じている部分があるのなら、まだ対策すべきところが残っています。
この相続人の論点に関しては、絶対的な自信がつくまで徹底して対策しておいた方が良いと思います。
私がやっていた一つの勉強の痕跡ですが、今まで解いた答練の親族図だけを解答して時間を測っていました。
実際に記録していたデータを下に貼り付けておきます。
iPhoneの純正メモアプリで簡単に入力しただけですが、
- 問題ごとの所要解答時間
- 正当(⚪︎)か不正解(×)
- 特殊な問題だった場合は横に備考欄を書く
これで相続人の問題のうち、出題内容によって所要時間を把握するためにも記録していました。
早ければ2分、3分で解答できるものもあれば、長い時は6分要する問題もありました。
いま久しぶりに当時のデータを見ましたが、備考としてもっと細かく書いておいても良かったかなと今となっては思います(どんな問題だったか覚えていない…)
当時は問題内容も覚えていたので、このぐらいのメモで事足りていたのでしょう。
これで私自身が計算問題の最初の相続人関係の問題に要する時間がある程度わかります。
実際合格した年の本試験ではどうだったかというと、養子関係が複雑な問題でした。
問題を見た瞬間に「これは時間がかかる。今までの傾向だと5分から6分」が瞬時にわかります。
そうなると、他の問題への時間配分や、時間がかかることを覚悟でじっくり落ち着いて解答する心構えができました。
周りでもこの親族図で引っかかってしまって解答ミスした受験生もいたようです。
私もこの訓練をしていなかったらどうなっていたかはわかりませんが、少なくとも終始慌てることなく、冷静に対処できて問題無く正答できました。
落ち着いて読み取り、迅速に解答
相続人の問題は計算問題のいちばん最初に与えられ、ほとんどの人が最初に着手して解答する箇所かと思います。
最初は何かと慌てていたり気が焦っている時間帯でもあるので、とにかく落ち着いて読み取ることを意識します。
- 相続人の相続開始以前死亡
- 放棄
- 代襲相続人
- 養子縁組
- 法定相続人の算入制限
- 相続人の年齢
- 障害者の判定
- 2割加算の対象者
- 指定相続分
複雑な問題であれば読み取るべき箇所も多くなってきます。
その分得点に絡む箇所も増えてくるので、慎重に的確に読み取っていかなければなりません。
私は別に与えられるA4の白紙の計算用紙に必要な情報をメモするようにしていました。
そのメモは問題用紙の近くにおいて目を移せばすぐに見られるようにしていました。
問題用紙の親族図のページにメモするのでも良かったのですが、そうすると確認の都度問題用紙をめくることになり、それも時間のロスになってしまうので、必要事項は極力別紙にメモするように意識していました。
読み取りができたら解答用紙に基礎控除、法定相続人、法定相続人の数、法定相続分の4項目を解答していきます。
解答ができたら、その場できっちり見直しをしていました。
見直しをするタイミングも解答が全て終わったらまとめて見直しすることも考えますが、この論点だけは絶対にミスが許されない場所です。
解答が終わったら上記の4項目の記入内容に誤りがないかチェックをして、大丈夫だったら次の問題(財産評価など)に移っていきます。
落ち着いて慎重に、かつ迅速に解答ができるように日々の勉強から徹底しておきましょう。
今回は計算問題の相続人の読み取りをピックアップして紹介しました。
次はまた別の項目を取り上げていけたらと思っています。
それでは、また次回。
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