理論は覚えては忘れての繰り返し。理論暗記で大切なことはどれだけ回せる(繰り返す)か

税理士試験は簿記論を除いて理論問題があります。

この理論学習に苦戦された(している)受験生も多いのではないでしょうか。

私自身も理論学習は本当に苦戦しました。

かといって理論の勉強が嫌いなわけではなくて、どちらかというと好きな方でした。

様々な事象に対して税法という法律を当てはめてどのように適用されていくのか。法律がどのような趣旨で作られたのかなど、勉強すればするほど楽しさと税法の奥深さを感じていました。

今では税理士として実務に携っていますが毎日が勉強の日々ですし、知らないことがたくさんあります。

日々税法の奥深さと難しさを痛感する毎日です。

話が逸れてしまいましたが、勉強は確かに好きですが試験に合格するための勉強は訳が違ってきます。

1番大きなところは暗記でしょう。

しかも本試験はその理論を白紙の解答用紙にひたすら書く記述形式です。

ただ暗記した理論をそのまま書かせるだけでなく(それだけでも十分大変です)、その覚えた理論を駆使して事例形式で解答が求められるような試験も多々出題されています。

どのような出題形式であれ、理論を暗記をしていないと太刀打ちできません。

税理士試験を合格したければ暗記から逃れる術はないということです。

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目次

忘れることを前提に暗記する

私も簿記論以外の4科目は理論暗記を各科目で経験してきました。

色々試行錯誤して自分なりに工夫をしましたが早々に気づいたことが、

「何をしても忘れるものは忘れる」

ということです。

数文字覚えるぐらいでしたらどうにかなるかもしれませんが、税法は言い回しが複雑でしかも長いです。

できるだけ忘れないように覚え方を工夫しましたが、時間が経てば綺麗さっぱり忘れます。

最初の方は何時間もかけて覚えた1題の理論が翌日にはすっかり忘れているのが当たり前でした。

その時は毎日気持ちが折れそうになっていました。

中には1度覚えたら忘れない人もいるのかもしれませんが、そのような人はごく一部です。

覚えられない自分を責めても良いことがないので、忘れて当たり前と割り切ることにしました。

結局、忘れては覚えての繰り返しするしかありません。

最初は信じられないかもしれませんが、それをひたすら繰り返していくと本試験前には定着して忘れにくくなっています。

私は受験した税法3科目(法人税法、消費税法、相続税法)は理論集の全範囲を暗記して試験に挑みました。1題も捨てることなく暗記しました。

最初は到底そんなことできる訳ないと自分でも思っていましたが、忘れることを前提にして何度も繰り返し暗記をすることで、必ず覚えられます。

暗記サイクルは最低でも3日に1回

理論は忘れて当たり前なので、覚えるには繰り返すしかありません。

理論暗記を繰り返すことをよく「理論を回す」と表現します。

その回すサイクル(間隔)を決めておけば、完全に忘れる前に覚え直しができます。

忘れる前に覚え直すことで次に覚える労力は前に比べて少なるので、それを繰り返して積み上げていくような感じです。

きちんとサイクルを守って暗記を繰り返していくと、段々と1題を覚えるのが楽になっていきます。

それで暗記題数を増やしていきました。

ではその暗記サイクルですが、暗記は個人差でかなり違いがあると思っています。

ちなみに私は3日ルールを自分に課していました。

覚えた理論を3日後までに必ず回すということです。

毎日できるに越したことはありませんが、覚えられる範囲が広がっていくとなかなか全理論を1日で回すのは時間的に難しくなってきます。

仮に30題覚えたとすると毎日10題ずつ回して3日で1通り覚え直しができるという感じです。

最初は一題覚えるだけでも数時間や数日かかるでしょう。

そのため最初は頻繁に覚える機会があると思いますが、ある程度覚えられたらそのサイクルに持っていきます。

大切なのは覚えた後に、放っておかないこと。

良くやってしまいがちなのは、定期的な答練で出題理論で決められていてその日までに一生懸命に暗記して、終わればそのままで時間がすぎてしまうというケースです。

答練で良い点を獲ることも大切ですが、本当に必要なことは1題でも多く本試験に覚えて持っていくことです。

答練という機会でせっかく覚えたなら、その暗記精度を維持向上できるように定期的に回すことで次覚える時の労力が少なくなります。

なぜ3日なのかというと、私が理論暗記をしていて3日以上空くと忘れているところが多く、次に覚える時に大変だったからです。

3日以内なら忘れているところを思い出すのが比較的早かったし、他の勉強の時間や自分の学習時間を考えて3日程度なら無理なく回せるかと思ってそうしました。

それを続けて直前期までくると、かなり暗記精度が高まります。

試験前日は今年覚えた全ての理論を回せるように

試験1ヶ月を切る(7月上旬から中旬あたり)あたりから、3日で試験に持っていく理論の一通りを回せるようになるまで暗記精度を高めていました。

残りの試験までの期間は計算より理論暗記が中心になるので、試験前日は持っていく理論を1日で回せるぐらいまで暗記を進めていきます。

なので3日で1回転を次第に2日で1回転。最終的には1日で1回転と計画を立てながら、どんどん理論の回転を速くしていきます。

本試験はどの理論が出題されるかわかりません。覚えられるのであればよりたくさんの理論を頭に入れて試験に持っていくに越したことはありません。

しかし題数を意識しすぎて1題の暗記精度が劣ってしまってもいけません。

暗記の強弱をつける必要はあるかと思います。

大切で重要な理論(その年の出題傾向も考慮)はしっかり覚えて、それより重要度が落ちる理論はキーワードを掴みながら書けるぐらいに覚えるような感じです。

そのように強弱をつけながら、本試験で理論の精度がピークになるように理論暗記を進めていかなければいけません。

ほとんどの人が理論暗記に苦労しているのは事実です。

その中で自分が合格できるように、毎日の理論暗記をコツコツと積み重ねていきましょう。

それでは、また次回。

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