税理士試験で一番頭を悩ませる理論暗記。
覚え方は人それぞれだと思いますが大きく分けると
- 書いて覚える
- 読んで覚える
よく勉強法で五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を使って覚えると効率良く暗記ができるとも言われています。
- 動きながら(歩きながら)覚える
- 音声を聞きながら覚える
- 文章を目で見て覚える
このように色々組み合わせながら工夫して暗記学習をしている受験生も多いでしょう。
どの方法も間違いというものはありません。
反対に全員にとってこれが正解というのもありません。
私も自分に合った理論暗記を探し求めて様々な方法を試してきました。
何か参考になることもあるかもしれないと思い、今回はその辺りをまとめていきたいと思います。
最初はずっと書いて覚えていた。
最初の頃の理論暗記の方法は「書いて覚える」でした。
理論に初めて着手したのが財務諸表論の理論でした。
記述する文章としてはそこまで長いわけでもなく、書くことに対してそこまで労力がかかりませんでした。
それに「最終的には解答用紙に反映しなければならない」という考えが強く合ったので、書くことを重視していたという理由でもあります。
色々試してきて思い返してみると、書いて覚えたことは一番頭に定着していたかというと「?」が出てきます。
私にとってはそこまで書くことで劇的に頭の定着が良かったと感じることはなかったです。
この時は他の勉強法も確立していない時期だったので、覚え方が「書くこと」しか持ち合わせていませんでした。
たまに読んで覚えることもありましたが、この時はほとんど「理論暗記=書く」しかやってきませんでした。
書くことに限界を感じて「読む」にシフト
書いて覚えることに一辺倒だった私でしたが、それを諦めさせられるきっかけが訪れました。
それが税法科目です。
私が次に学習を始めた科目が法人税法でした。
初めての税法科目で圧倒的なボリュームの理論で書いて覚えることに限界を感じました。
そこでもし「書いて覚えることが自分にとって一番の暗記方法だ!」という自信と根拠があれば、頑張って続けていたのかもしれません。
しかし、その時の私はそのようなものはありませんでした。
「このまま行くとダメだ。心が折れるのが先か右手が使えなくなるのが先か…」と感じた私は次に「読む」暗記を試すようにしました。
書かなくなったので書く負担は無くなりました。
今も思うことですが、ペンを持つ利き手は大切にした方がいいです。
書くことで手を酷使してしまうと、場合によっては腱鞘炎になってしまいます。
私の周りにも何人かいました。
いざ書かないといけない本番の時に手負いだと力が発揮できなくなる可能性があります。
それに加えて受験生活だけでなく、日常生活にも支障がでてしまいます。
そうならないように集中的に書くことが多くなるのであれば書く前や終わった後に手のストレッチをして、ケアもするようにした方がいいです。
私も答練の時など、書かないといけない時はいきなり書き始めるのではなく、必ず前にウォーミングアップがてら簡単なストレッチをして臨むようにしていました。
話が逸れてしまいました。
「書く→読む」にシフトして書かなくなることで、自分の中での理論暗記のハードルをグッと下げてくれたように感じました。
書いていた頃は「さあ、理論の勉強するぞ!」と机に向かって気を張って取り組んでいました。
読むに変えたことで「ちょっと理論暗記しようか」というように、気軽に理論暗記に取り組めるようになりました。
理論暗記のコツは反復あるのみです。
理論は気軽に取り組めた方が覚える回数も増えて次第に暗記精度も上がってきます。
しかし、書いてみないと本当に覚えたことが解答用紙に記述できるか分からないという不安もありました。
それは定期的な答練(問題演習)の時に書いてみることで十分にその不安は払拭できました。
書くのはそれぐらいで十分だと思っています。
見ながら覚える→暗唱する
暗記方法を書くことから読むことにシフトして、読み方もいろいろ試してみました。
最初は音読しようかと思ったのですが、一人だったらまだしも、他の目がある中であの税法の文章を唱える自分を想像すると、ちょっと踏み出せませんでした。
そんなこともあり、最終的には理論集を「文章を目で見て覚える→目を逸らして頭の中で暗唱する」という方法に落ち着きました。
これが私にとっては一番の暗記方法と感じて、最後までこの方法で理論暗記をしました。
良かったと感じたことは、
- いつでもできる
- どこでもできる
- 暗記サイクルを早くできる
- 手が疲れない
最初の方は覚えてもすぐ忘れていた理論も、この方法でとにかく反復して暗記回数をこなしていきます。
そうすると次第に頭に定着してきて試験直前になると1題の理論が数分で頭の中で暗唱できるぐらいにまでなってきます。
もちろん最初の方は見て覚えたけれど、暗唱してみると全然覚えられていなくてまた理論を確認して…。
この繰り返しです。
「たった1ページ覚えるのに何時間かかってるんだ」と自分に腹立たしさを感じてしまいますが、それが当然です。
頻繁に繰り返せば必ず覚えられるものなので、挫けずに繰り返すしかありません。
自分に合う方法を試行錯誤してみる
最終的に試験日までに覚えられて試験で覚えられたことが答案用紙に反映できれば、どんな方法でも良いと思っています。
理論の覚え方一つをとっても、人それぞれで合う合わないが分かれてきます。
それに日頃の学習スタイルでも変わってくるでしょう。
最初は自分にどの方法が合うか分からないです。
なので、思いつく方法をまずは試してみることをおすすめします。
色々やってみて、どれがしっくりくるか。
試してしっくりこなかったとしても、理論暗記の勉強はできているのでその時間は無駄にならないはずです。
理論暗記の勉強をしつつ自分のベストな暗記方法を探していく。
見つかれば、その方法で続けていく。
もしかすると、ずっと自分に合っている方法と信じていたことが、他の方法を試してみるとそっちの方が良かったと感じることもあるかもしれません。
そう感じたなら無理に今までの方法を続ける必要はないと思います。
理論暗記は税理士試験で一番時間を費やすはずです。
合格するためにその時間を少しでも効率良く精度良く覚えられるようにするために、自分にとってベストな方法を見つけるのも、大事な勉強の一つと思っています。
それでは、また次回。
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