【税理士試験 相続税法】総まとめ。理論問題で合格答案を作るために意識すべきこと【理論編#4】

今回は新しい内容というより、どちらかというと今までの記事を踏まえた内容が含まれています。

総まとめとして、いま一度ゼロベースでまとめ上げました。

以前と似通ったタイトルであっても、前回とはまた少し違った内容になっていると思います。

お伝えしきれていなかった部分を中心に書いたつもりでもありますので、ぜひご覧ください。

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目次

書いた分だけ必ず点数になるとは限らない

書かないと点にならないけれど、書き過ぎも良くありません。

まだ学習して間もない発展途上の段階でここまで気を使うのはなかなか難しいところだと思いますし、必要な解答を思い浮かべるだけでも必死なので、書き過ぎるというのもいまいちピンとこないかもしれません。

どちらかというと直前期あたりで実力(暗記精度)が伴ってきたあたりから意識しておきたいところだと思います。

実力が上がってくると、良くも悪くもいろんな想定(解答イメージ)が膨らみます。

「あの柱(規定)も必要かな?」

「この柱を書いておくと加点きそうだな」

と、問題からいろんな解答をイメージして解答用紙に反映していきます。

全て得点に絡む必要な解答なら良いのですが、模範解答に挙がっていないことまで書いてしまうといった経験がある方も多いのではないでしょうか。

書いた分だけ必ず点になるようなものではありません。

書き過ぎたことにより減点されることはないと思います(定かではありませんが…)が、時間を使った分、他の得点すべき箇所が手をつけられない、もしくはそのせいで時間に追われてミスを誘発してしまうことになってしまうと、その書き過ぎは実質失点みたいな意味合いになってしまいます。

試験の理論問題は実務の税務相談と同じようなものかなと。

相手が満足するような回答をすること。それができるか試されているのが試験の理論問題だと思っています。

今でこそ仕事で税務相談が寄せられたら満足いただける回答をするように心がけています。

試験でも相手(試験問題)の求めている解答をしなければ満足(採点)してもらえません。

解答範囲から外れた解答をいくら羅列しても点数は伸びにくいでしょう。

反対に問われたことにだけピンポイントで解答できれば、最低限の量で合格点を獲ることも可能なはずです。

変に「良く見せよう」とか「こんなことも知ってるよ」ということを表現するために書くアピールは必要無いと思っています。

問われたことに忠実にしっかり答える。

普段の勉強は『量』が必要ですが、本試験の解答は『質』を意識しないといけません。

質(必要なことを必要なだけ)を意識した解答がしっかりできていれば合格点には十分届きます。

その質を磨くために普段の勉強では量(十二分なまでの対策)をこなしておく必要があると思っています。

あえて書かない判断をするには勇気が要る

問題によっては解答用紙がしっかり用意されてあるのに、解答はそれほど必要がないということもあります。

A4白紙の理論解答用紙で必要だと思った解答をした結果半分も埋まらなかった。ということもあります。

そんな状況に直面したら、

「えっ。何か他にも書かないといけないのかな…?」

「他の人、もっと書いているのかな…?」

と不安に思ってしまいます。その不安から、

「まだ解答スペースがあるから一応、この規定も書いておこうか…」

とついついしてしまいがちですが、そこをグッと堪えて次に行きましょう。

時間が無制限だったら好きなだけ書いてもいいんですけれどね。

120分という時間が本当にあっという間に過ぎ去ってしまうぐらいボリュームある試験なので、数分の時間のロスが命取りになってしまうことも。

自分が想定した解答を一気に書き上げて、如何にパッと次に行けるか。

簡単そうに書いてますが実際その瞬間になると、かなり勇気が要ります。

「これで合否が分かれるかも…」という不安と、自分を信じて「これで大丈夫!」という自信の感情が相まった複雑な精神状況の中で一瞬で判断しなければなりません。

普段からできること、それは十二分なまで対策をすることだけです。

それが自信となり、合格のための判断ができるようになってきます。

書くか後回しにするかの判断の基準

私自身、書くかどうか迷うことを何度も経験してきました。

結果書きすぎて失敗(時間の使いすぎ)したこともあります。

明らかに蛇足なものはパッと捨てられますが、これを書いていれば加点が来そうな部分を着手して書くかどうするか。

解答の中心である規定をまず書いて、それに付随するような用語の意義や手続規定の部分に触れるかどうか。

問題文章としては直接的に記述を問われていないけれど「書いてあれば絶対加点がありそうだな」と思うもの。

書いたら点数がつくのでしょうけれど、その時間を投下すべきかどうか。

これはもう総合的に考えて判断するしかないです。

  • 理論が解答できる残りの時間
  • その出題問題の重要度(各専門校の予想ランクの高さ)
  • 別の理論(2題出題のもう片方)の難易度・ボリューム
  • 計算問題の難易度・ボリューム
  • 理論・計算の時間のバランス

まずプラスアルファで書ける時間があるかどうか。

計算が全く手が付けられていないのに余分に時間を使いすぎるのはリスクが大きいです。

次にその問題の重要性。自分が通っていた専門校での出題予想ランクを思い出して照らし合わるのが良いかなと。

重要性の高いものは他の受験生も同じように細かい部分も触れてくる可能性があるので、自分も着手する方向で時間配分をして取り掛かるか検討をします。

反対に出題予想が低い論点がポンと出題されて自分は覚えているケース。

他の受験生がまともに書けない部分を自分だけ書けていたらアドバンテージにはなるでしょうが、度が過ぎても良くないと思っています。

書いたもののそこまで配点が来ない可能性もあります。もっと書きたい気持ちを堪えて、まだ手を付けられていない計算問題を先にした方が良いと思います。

私自身、合格した年の理論問題は2題のうち1題は最重要論点とされていて、出題予想もかなり高い問題がズバリ出題されました。もう1題は出題予想にも入っていない(かなり低い)ような論点でした。

時間配分も最重要論点の出題の方に比重をかけて、そちらは用語の意義や考えられる解答を時間の限り書きました。

一方で重要性の低い論点は問われた内容(事例問題でした)に最低限応えるぐらいでまとめ上げて次に進めました。おそらく数行しか書いてない記憶があります。

この重要性の低い理論の方も対策はしていたので書こうと思えばまだ書けたのですが、グッと堪えて重要性の高い方に時間を捻出するため、早々に切り上げました。

この時の試験を思い返すと、この判断が一番功を奏した瞬間だと思っています。

そう思ったのも、この類の判断が私はすごく苦手にしていた部分で、過去に苦い経験をしたことがありました。

その失敗が克服できたからこその結果だったのかなと、今となっては思い出します。

模範解答でも判断通り《重要性の高い理論をどれだけ正確に的確に書けたかが合否を分けるだろう》とありました。

理論→計算の順番で解いているのであれば、理論で書くかどうか悩むのであれば先に計算に行った方が良いと思います。

それで時間が足りなくて戻って書く時間が無ければ、おそらく他の受験生も同じです。

その中でバランスの良い解答ができている答案が合格答案になっていくはずなので、

  • 理論に注力しすぎて、計算が終わらなかった。
  • 理論は詰め切れなかった部分は多少あるけれど、とりあえず計算まで一通り解答できた。

一概には言えませんが、この2人の答案を採点することになったら合格答案に近いのは後者だろうなと。

とりあえずできるところから先にやっていくことが、結果的に良い方に転ぶ可能性が高い判断に繋がるのかなと思います。

やっぱり大事。問題の読み取り

必要なことを必要なだけ解答するためにはどうするか。

やはり問題をどれだけしっかり読み解けるかだと思っています。

そして最初に解答することを決めてしまう。

書き進めながら解答を考えていると、

  • 書くことに集中できない
  • 想像から無駄に解答が膨らんで時間が圧してしまう

ということがあります。

『問題を読み取って、適切な解答を考えて解答範囲を先に決めてしまう』

解答し始めるここまでで、ある程度勝負がつくのではと思っています。

あとは無心で決めた解答をただ書き連ねるだけです。

ここまできたら余計なことは考えない。

大きな時間配分のミスだけはしないように。

自分の解答時間もある程度知っておくと、そういったミスも少なくなるのかなと。

決めた解答範囲から、

「自分はこの規定を書くのに大体○分かかるからこの理論問題全体で△分くらいだな。このぐらいだったら所定時間内にまとめられそう」

「これは全部書いていると間に合わないな。どこか省略することも考えないと。解答の優先順位は…」

というのがざっくり見えてくるかなと。

かといって全部の規定の所要時間を事細かく覚える必要までもないかなと思っています。

時間を把握するのに必死になり過ぎて、暗記が疎かになりましたとなると本末転倒になってしまうので。

私も重要度が高いランクの理論の柱(重要な内容の部分)のひとかたまりで何分ぐらいか把握していました。

「《配偶者の税額軽減》規定を丸々書けば○分。内容だけだと△分だな。なるほどなるほど」

「《非上場株式の納税猶予》規定を丸々書けば□分…。用語の意義を合わせると…いやいや、本試験こんなに出たら時間足りんやろ…というか書くのしんど…」

他に覚えた理論は目安としている規定より多いか少ないかで大体でわかっていれば、大きな時間配分のミスをすることはないかなと。

所要時間の把握は実際に手を動かしてみないとわかりません。

私は普段の暗記は黙読派だったので理論を書く機会は答練しかありませんでした。

その答練の時は理論を解いたら必ず問題の隣に時間をメモして控えていました。

『答練で出題される=重要性が高い規定』が多いので、答練の機会にそういった工夫を重ねるていると自然と重要性の高い理論の所要時間の把握ができる思ってやっていました。

他には解答用紙1行書くのに何分か知っておくというのも聞いたことはありますが、私は行数で把握はしていませんでした。

本当に必要な解答が解答用紙の行数にマッチしているとは限らないからです。

解答スペースが狭め(小問形式)ならまだしも、1題でA4解答用紙2・3枚みたいな感じでこられたら一気に見当がつかなくなります。

時間の話が長くなってしまいましたがまとめると、問題を適切に読み取って時間内にピンポイントに解答する。

ついつい書き過ぎてしまうような方や取捨選択が苦手と感じている方は、

「必要なことを必要なだけ書けたら、それだけで合格できるんだ」

まずこれだけでも意識づけて解答してみてはどうでしょう。

理論を解答し終えた時の感想としては

「しっかり書いたな〜」

より

「とりあえずこれぐらいにしとくか」

ぐらいの感覚でちょうど良かったです。

そのぐらいで次に進んで、全部解答し終えて時間が残っていれば戻ってくる。

理論の順序をまとめると、

  1. 問題を適切に読み取る
  2. 頭にある理論(規定)で解答に必要なものをピックアップする
  3. 記述する優先順位を決める
  4. ピックアップした理論と時間とのバランスを照らし合わせる
  5. 解答量が多い(時間が足りない)と思ったらどの部分を削るか考える
  6. あとはあれこれ考えず解答(記述)に集中する

個人的には5.までが勝負と思っています。最後の6.は覚えていることをひたすら書き出すだけです。

解答すべき理論を覚えていることが前提でのお話が多くなってしまいましたが、普段の勉強、特に最初のころは覚える(暗記)ことで必死で、なかなか手が回らないことが多いと思います。

それが当然ですし、まずは暗記を徹底するのが先決です。

最後に本試験に合格するためには、限られた時間内で覚えた理論を解答用紙に書いて合格点を獲らないといけません。

なので、今は「いずれこんなことも考えないといけないんだな」と思っててもらって、直前期ないしある程度理論が固まってきたら思い出してもらって、何か取り入れられる参考になるものがありましたら幸いです。

これにて何回か分けて記事にしてきた相続税法の理論編もひとまず一区切りにさせていただこうかと思います。

税理士試験としてのネタはまだかなりの量をストックしています。書くのが追いついていませんが、随時更新していく予定です。

引き続き当ブログにお立ち寄り、勉強の合間やリフレッシュがてらにでも気軽に読んでいただければ幸いです。

「こんな記事が読みたいな」とか「個別に聞いてみたい」というのがあれば、コメントいただければと思います。

私の経験、体験の中からでお伝えできることが何かあれば、回答もさせていただきます。

それでは、また次回。

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