【税理士試験 相続税法】考える時間と書く時間をしっかり切り分ける【理論編#3】

少し期間が空いてしまいましたが、続きを書いていきたいと思います。

前回までの記事はこちらです。

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目次

得点するためにやるべきこと

合格するためには、当然ながら合格点数まで積み上げていかないといけません。

得点に繋げるためにやるべきことは大きく分けると3つ。

  1. 問題を読む
  2. 解答内容を考える
  3. 考えた解答を記述する

最後に自分の解答をチェックするということもありますが、今回は割愛します。

今回お伝えしたいのが、タイトルに掲げているように『考える時間と書く時間を切り分ける』ということです。

自信を持って「そんなことぐらいできている!」という方はどれぐらいいらっしゃるでしょうか。

私自身できていませんでした。それが影響して痛い思いをした年もありました。

結果を受け止めてからようやく、自分が思っている以上にこの部分ができていなかったのだと気が付かされました。

試験が終わった後に、猛省したのを今でも覚えています。

一番大事なのは「問題の読み取り」

解答する気持ちが先走ってしまうと「とにかく書かなきゃ!」という方に意識が行き過ぎてしまいます。

先ほどの分類でいうと最後の【3.考えた解答を記述する】というところですね。

しかし問題の意図を読み取った適切な解答が記述できなければ、いくら書いても得点には繋がりません。

なので本当の意味で大切な部分は『問題の適切な読み取り』だと思っています。

私が失敗したある年の試験では問題の読み取りが不十分でした。

そうなると当然ながら、的確な解答が導き出せないということになってしまいます。

こうなってしまうと、いくら普段の勉強で理論を完璧に覚えて万全な状態だったとしても力が出し切れないことになってしまいます。

考える力があっても前提となる読み取りが不十分だと、合格点に届かない解答になってしまう可能性があります。

普段の答案練習では高得点でも本試験で同じ力が出せないのは、このあたりも一因としてあるのではないかと思います。

話が少し逸れますが、答案練習は受け続ける事により解答作成の力はどんどん身に付いていきます。

しかし、ずっと単調に受けてしまうと問題を読み取る力を養う効果が薄くなってしまうと感じていました。

理由として本試験と決定的な違いとして、出題範囲があらかじめわかってしまうということがあるからです。

試験時間や形式は本試験とほぼ同じですが、答案練習はある程度範囲が絞られて出題されます。

受験生それぞれ学習進捗が異なるため配慮されて用意されているものなので、それが悪いわけではありません。

与えられた出題範囲を確認して答案練習に向けてその部分だけ対策をするのが習慣になっていると、いざ答案練習で理論問題を見てもある程度あたりがついてしまい、すぐ解答が導き出せてしまいます。

それに慣れていると、いざ本試験では思ったように問題が読み取れず、いつもの答案練習と同じ力が出せない。

的確な解答が導き出せないまま記述しても本来意図されていた解答とはズレてしまって得点になかなか繋がらなく、合格点に届かないということも考えられます。

学習を始めて間もない方はすぐそこまで意識しなくても良いですが、学習に慣れてきたら本試験を意識した答案練習を心がけたいものです。

ちなみに私は直前期以降の答案練習では出題範囲は見ないようにしていました。

話が逸れてしまいました。

問題の読み取りは気持ちの焦りとの戦いです。

追われる時間の中で、いかに冷静に落ち着いてじっくり問題を読み解けるかがカギになってきます。

これがなかなか難しかったです。

焦ってこの時間を疎かにしてしまうと解答の精度が下がってしまうし、じっくり時間をかけ過ぎると次は解答する時間(記述時間)が足りなくなってしまいます。

私は速く記述できるという自信も無かったので、時間に関しては特に不安に感じていました。

時間の不安を払拭するため工夫しながら勉強を進めていました。

読み解く訓練をする中で、そのような不安があったので私は『自分の解答(記述)時間を知る』ように意識をしました。

理論暗記は暗唱(黙読)タイプだったので、ガリガリ書いて暗記することはしなかったのですが、答案練習の時の理論解答の時に細かく時間を測るようにして自分の記述時間を測っていました。

記述するまでにかかった時間をメモしておいて、後で復習の時に分析していました。

「この問題を解答することが求められたら記述時間は〇分確保しないといけない。だから逆算して読み取りの時間も△分ぐらいまでかな」

というのを普段から意識づけて行っていました。

理論集の全てをカバーして本試験に挑んだつもりであります。すべての規定を細かく時間を測っていたかというとそんなわけではなく、重要度が低い理論は他の測ったことがある規定からボリュームの多少で概ねの時間を把握するようにしていました。

答案練習で出題される理論は重要度が高い理論が中心となっています。その出題された規定を中心に測っていました。

自分の解答の所要時間を知っておくことは良かったと思っています。

本試験でも限られた時間の中で「これだったら全部書ける」とか「これは書ききれないな。一部省略しながら解答しよう」とかを瞬時に判断できました。

この所要時間の把握は理論だけでなく、計算問題でも使っていました。

計算の総合問題も結局は個別問題の組み合わせ。

その個別問題の所要時間を知っておくことで、時間配分の面で良かったと感じました。

ケアレスミス防止にも繋がる

考える時間と書く時間を切り分けることで、ミスの防止にも良い影響があったかなと思います。

頭で考える時間と手を動かす書く時間を一緒にしてしまうと、集中力が分散してしまうような気がしました。

車の運転でも、電話等を使いながらの運転は集中力が散漫になり事故のリスクが高まるため、禁止されています。

電話を使いながら(考えながら)運転をする(書く)と事故(ミス)に繋がってしまう。

今回の内容と合わせて見ると、同じような理由だからかなと思います。

試験の解答も事故らない(ミスをしない)ように集中して書く必要があります。

考える時間は考える事に集中していないと、読み取りが不十分で解答すべき規定が漏れてしまったり、間違った判断をしてしまう可能性があります。

書く時間は書く事に集中していないと、誤字や脱字が発生したり文章が逸脱してしまったりと、点数に直結する解答の精度が下がってしまいます。

自分の力を本試験で最大限に発揮するためには、発揮できる訓練を普段からしておかないと中々難しいです。

その一つの対策として、考える時間と書く時間を切り分けることを一層意識して取り組んでいました。

もし自分の解答に心当たりがあるのであれば意識していただきたいことでもあるし、何かこの中で自分の学習に取り入れられるものがあれば良いかなと思って記事に残しました。

それでは、また次回。

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