税理士試験に挑戦する覚悟を決めて犠牲にしたこと、大切にしたこと

税理士試験は長丁場で、合格を掴み取るまで相当の覚悟と忍耐が必要だったので決して楽な道ではありませんでした。

勉強量も相当な量になります。

当然ながら普段の日常生活も必然的に勉強中心になるわけです。

自分の好きなように生活して、片手間に勉強するぐらいで合格できるような簡単な試験でもありません。

計画的に時間を切り詰めながら、少しでも多くの時間を勉強に費やさなければなりません。

そうなると、やめなければならない時間がどうしても出てくるもの。

「犠牲にしたこと」の方が表現が合っていると自分の中でも思いますが、それがあっての今なのであまり好きな言葉でもありません。

なのでここでは「置いてきたこと」と表現させてください。

スポンサーリンク
目次

大好きだった漫画は部屋から全て撤去

私は元々漫画を読むのがすごく好きでした。

それこそ部屋の壁一面が全て本棚になっていて、上から下までびっしり漫画でしき詰められていたものです。

そんな状況で税理士試験に挑戦することを決めたのですが、漠然とながら

「この程度の覚悟で合格できるわけない」

と思ってしまい、自分の好きなものをやめてしまおうと考えました。

そこで目についたのが自分の部屋にあったたくさんの漫画です。

そう考えてからの行動は早かったです。

次の日には部屋にある漫画を1冊たりとも残さないように全部段ボールに詰めてガムテープで固定して開けられないようにしました。

この時はまだ実家だったので物置に放り出した記憶があります。

今となってはちょっと極端だったなと思いますが、結果的に勉強に打ち込む環境は作れたのかなと。

今では試験が終わって、漫画も読もうと思えば読めるわけです。

じゃあ今は解禁されて好きな漫画を読んでいるのかというと、実は一切読んでないです。

当時あれだけ好きだったものを半ば無理矢理引き離したので、自分の中で漫画を読むことに抵抗が未だに残っています。

試験を通じて、好きなものを一つ置いてきた感じです。

当時の交友関係も勉強を中心の生活をしていると自然と希薄に

「絶対に合格する!」と心に決めて勉強に打ち込んでいると、生活の中心が勉強になってしまうのは当然のこと。

今までの生活とはガラッと変わりました。

それはそうですよね。

当時の受験専念していた頃は1日最低でも10時間以上の勉強時間を費やしていたので、その時間を作るために今までの生活をしながらでは無理です。

まず減っていったのが遊ぶ時間です。

今までは友人に誘われたり誘ったりして遊びに出かけていたのがめっきり無くなりました。

自分の中でも「遊んでいる場合ではない」という気持ちが一気に芽生えたので、遊びたい欲も無くなりました。

そうなると誘われるたびに

mash

「ごめん。実は税理士を目指して勉強を始めたんだ」

友人

難しいことやってんな(笑)
分かった。頑張れよ!
また落ち着いたら行こうな。

誘ってくれた友人はこの試験の事を詳しく知らないはずなので、試験で大変なのは今だけですぐ終わるだろうと思って次の機会にも誘ってくれるわけです。

しかし何年経っても変わらないこの状況で同じような会話のやりとりを繰り返すことになり、自然と誘いが無くなってしまいました。

結果的に当時の交友関係は全くといって良いほど無くなってしまいました。

自分で覚悟を決めて進むと決めた道なので仕方ないことではありました。

当時の交友関係も一つ、置いてくることになりました。

しかし、誘いを断り続けてしまった相手に対しての申し訳なさは当時を振り返ると思い出されます。

運動する習慣が一気に無くなった

受験生の前まではスポーツ(野球)をずっとしていて、どちらかというと体を動かす機会の方が多い生活をしていました。

試験に挑戦する少し前にその生活から離れていましたが本格的に受験生活に入ると、運動する機会がめっきり減りました。

今までは動くのが当たり前だったのが、意識して運動しないと体を全く動かさないのが日常になってしまう程です。

とにかく座っている時間がほとんどみたいな状況でした。

受験する前の生活と比べると考えられなかったですが、受験生活に入って自分の中でも「それが当たり前」と思ってしまった部分があったので、運動する習慣が一気に無くなりました。

これはいま振り返っても良く無かったなと思っています。

いくら受験勉強が大変で運動する時間すらも惜しい気持ちもわかりますが、ちょっとした運動は絶対にした方が良いと今になって思っています。

その運動が体の健康はもとより、勉強面でも体を動かすとリフレッシュして集中力が回復するなど、良い方向に繋がっていくものです。

当時はそんなことも気が付かず「とにかく勉強するしかない」とひたすら机に向かい続けてずっとカリカリ勉強していました。

受験生だからこそ、軽く運動する習慣は身につけておいた方が良いと思っています。

これは今私が生活している中でもつくづく感じています。

仕事をしていても、運動する機会は本当に少ないです。

私自身、ずっと受験勉強してきてそのまま社会人になって受験生としても勉強を続けて、運動をしないままずっと月日が流れました。

今でこそ「このままではいけない」と危機感を覚えて、スポーツジムに通って意識的に運動する時間を取り入れました。

通い始めた当初は、自分の筋力と体力の著しい低下に直面して本気で落ち込んだものです。

本格的にジム通いするまでしなくとも勉強の合間や定期的に運動する機会は意識的に取り入れても良かったなと、振り返って感じています。

これだけは大事にする時間と決めていた

受験勉強に打ち込んでいると「時間ができるとまず勉強」となるので、本当に周りが見えなくなるぐらい他事が疎かになってしまいました。

上記で触れたように娯楽の時間はもとより、交友関係や自分の身体的な管理など、優先順位がついつい後回しになってしまいます。

1日にできることには限りがあります。

仕事や家事育児をしながらとなると、その時間以外はおそらくほとんどが勉強になってしまい、他に充てる時間は意識的に作らないと確保することが難しくなります。

私は受験生活を通して「この時間だけは疎かにせずに大切にしたい時間」というのを決めていました。

私は税理士を志す前からずっと一緒にいた彼女が、今の妻です。

なかなか本人の前では照れ臭くて話したことはありませんが、一緒にいる時間だけは大事にしようと決めて毎日の受験生活を歩んでいました。

受験専念だった時も、社会人として仕事と勉強の両立だった時も、彼女(妻)との時間は過ごせるように勉強時間も調整していました。

それが影響してかもしれませんが、時間の使い方にはすごく気を使うように(神経質に)なりました。

ダラダラする時間なんてありませんので、仕事と勉強はやる時には全力でやって、一緒にいる時はとことんリラックスする。

オンとオフはかなり極端だった気がします。

夢を叶えるためには、失うものがあるのは重々覚悟の上でした。

他のいろんなものは置いてきましたが、この時間だけは守りたかったのです。

「これだけは大事にする」ということは心に決めておく。

過酷な道の中で大事にすることをはっきりさせていたということは、それだけ勉強に対して本気だったのかなと思います。

当時は必死だったので、そこまで考えたことありませんでしたが…。

本気で目指してなければ、少なくともこのような感情は生まれなかったなと。

それと、何から何まで置いていく(犠牲にする)必要はないんだなと感じました。

それでは、また次回。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次