理論暗記に欠かせないのが理論集。
受験生の時はどこ行くにも理論集を持ち運んでいました。
おそらく何よりも身に付けていた時間が長いアイテムだったと思います。
理論集は本とデータという選択肢があります。
専門校を受講すると紙ベースの本で渡されますが、それをスキャンするとPDFにもできます。
今では理論集が既にPDFで販売されているのもあります(私はTACで受講していたのですが、TAC出版書籍サイトより受講生以外でも購入できるようになっています)
私自身、最初は本(紙)を使っていて途中からPDF(データ)に切り替えました。
両方経験しましたが、何を優先するかで良いと思う部分も変わってくると思いますので、私が特に感じたことをまとめていけたらなと思います。
暗記に没頭できるのは紙
私は税理士試験を始めて、最初から4科目まで理論集は紙(本)が中心でした。
ずっとTACだったので理論集は「理論マスター」という教材です。
最後の1科目をPDF(データ)での暗記に切り替えたわけですが、両方比べてみてどうだったか。
最初に思ったことは「暗記に没頭できるのは紙(本)のほうだな」と。
データで挑戦しようとしたけれど、そう感じて紙に戻ってしまった方も多いのではないでしょうか。
私がデータにすることにより求めた目的が別にあったので、しばらくそれでの暗記に慣れるように訓練しました。
データの方でも慣れてしまえば全然問題無くなりましたが、やはり最初はこの部分が強く感じたところです。
読書するときも紙の書籍派と電子書籍派で別れると思います。
本だと自分の気持ちにも「今から本を読むぞ」とスイッチが入るので紙の方が良いという方も多いです。
私も読書する時は紙の書籍で読むこともまだまだ多くあります。
理論暗記も本の方が「今から暗記するぞ!」という自分の中のスイッチが入る感覚がある人にとっては、電子に切り替えるのに最初は抵抗があるかもしれません。
それこそデータ化にする他の目的が無い限りは、無理にデータ化にする必要はないと思っています。
試験直前期あたりになると改正理論の貼り替えイベントが入る
紙ベースで理論学習をしていて、いちばんのストレスだったのが理論集の貼り替え作業です。
直前期になると税法の条文改正部分を最新版に直さなければなりません。
紙ベースの理論集は出版当時の条文のため直近の税制改正があれば本試験に対応するために、該当箇所を訂正しなければなりません。
その年によって改正箇所や新設規定の有無が異なるので訂正量も変わってきますが、改正が多い年のこの作業は貴重は勉強時間を圧迫するので、地味に辛い時間となります。
データで理論学習をしていると、この作業は圧倒的に楽になりました。
専門校からは紙ベースで訂正する該当ページが与えられるので、全部スキャンしてデータ上で加工(トリミング)して今の理論マスターのデータに貼り付けるようにします。
今までの切る時間、貼る時間、書き直す時間が上記で一気に解消されるので時間的な労力は半分以下になりました。
紙ベースだと前の条文のページに上からベッタリ貼り付けてしまうと前の条文が見えなってしまうので、貼るときに一工夫が必要です。
それでも切り貼りした部分が嵩張ったり上手く張り付かず途中で取れてしまったりと、何かとストレスでした。
データだと改正前の条文の上に貼り付けしますが、前の条文が見たくなれば後で貼り付けた部分を動かして確認することも容易に可能です。
この作業をする直前期までになると改正前の条文で暗記をしている事が多いので、インプットした暗記からどの部分を覚え直したら良いかを確認するために、何かと改正前と改正後を見比べる機会が多くなります。
私自身データにしてみて、この時期の貼り替え作業が効率良くなったので、良い意味で想定外でした。
どこでも手軽に理論暗記できるのはデータ
私がデータにした1番の目的は「どこでも理論暗記ができるように」という考えがあったからでした。
というのも理論暗記をする場所が仕事の合間や外出先だったりと、家以外で勉強することが多くあったからです。
それまでは紙ベースの理論マスターを肌身離さず持ち歩いていましたが、どうしても持っていない時間ができてしまうものです。
元々理論暗記するつもりでしたらあらかじめ携帯しておけるのですが、急に時間が空いたり隙間時間で勉強できるような時に理論集が手元にないと、せっかくの時間を理論暗記に充てることができません。
紙の理論マスターを裁断してスキャンして、ipadとスマートフォンで暗記できるようにデータ化しました。
データはGoodNotesというアプリを使って管理していたのですが、このアプリが良かったです。
デバイス間の同期はもちろんのこと、メモもテキスト入力もしやすく、前述の切り貼り作業もこのアプリで全て完結しました。
最初はデータ化するのは理論集だけでいいやと思っていましたが、最終的にはテキストや問題集も全てデータすることになりました。
データ化してからは、隙間時間を効率良く勉強時間に回すことができるようになったので、理論暗記も捗りました。
最初の方は「紙ベースでなくても大丈夫かな…?」という不安はありましたが、データ化した理論集での暗記に慣れてくれば全然問題なく、特に最後まで不満に思うこともなくなりました。
気になるのであればデータ化を試してみるのもアリ
一番手っ取り早いのは紙ベースのまま勉強をすることです。
データ化するにはいくらかの投資は必要です。
- デバイス(タブレット・スマートフォン)
- アプリ
- スキャナー(データ版を購入する場合は不要)
- データ化までの時間(慣れるまでの時間も必要)
コスト面でもそうですが、慣れるまでに多少なりとも時間が必要になってきます。
どちらが正解というものでもないので、ここまでかける必要性が無いと思うのであれば、紙ベースでの暗記で全然問題ないと思います。
私もデータ化に挑戦する時はこれらの投資をしたわけですが、それを上回るだけのメリットは享受できたかなと思っています。
- 勉強場所が限られなくなった
- 急に空いた時間を有効活用できるようになった
- 改正理論の貼り替えが楽になった
- 教材を持ち運ぶ労力が無くなった
- 紙ベースの時以上にストレスフリーでメモを記入したり参考資料を貼り付けたりする事ができるようになった
- 劣化しない(本の時は毎年本試験前に破れたりしていた)
- 暗い中でもできる(目に悪いのであまりおすすめしません)
- 筆記用具も使わないので、持ち運ばなくて良くなった
それこそ持ち運ぶ教材はタブレット(ipad)だけに最終的になりましたので、今まで教材が詰まった重いバッグを持ち運んでいた頃に比べると、普段の生活もはるかに楽になりました。
データ化に興味があるのであれば試してみる価値はあるかと思います。
それでは、また次回。
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