テスラ・モデル3を納車しました。
僕にとって初めての電気自動車で、これまで乗ってきた車と全く違った魅力を感じました。
実際に使ってみて気づいたこともたくさんありました。
今回はミニマリスト目線で感じたテスラ・モデル3の便利さや充電事情、操作感、補助金申請などをまとめてみます。
買った感覚は、車というよりまるでガジェット
テスラ・モデル3を購入したときの感覚は、従来の車を買う感覚とは全く違いました。
そもそも注文がiphoneからのネット注文でしたし。
「これで車が買えるの⁉︎」と正直ボタン押す時は少し緊張しました。笑
購入を決意してたった数週間で車が届いて、なんか車を買ったというより新しいガジェットを手に入れたような感覚に近いものがありました。
テスラはご存知の方も多いと思いますが近代的なデザインとスッキリしたインテリアで、良い意味で「これは車ではない」と感じてしまいます。
車に乗っているというより、移動する大きなガジェットに乗っているような感覚です。
注文後の納車手続きも書類が郵送で自宅に送られて、記入して返送するという必要最低限のやり取り。
最初から最後まで無駄が削ぎ落とされているなという印象です。
過去に車を注文した時は店舗に行って商談を受けて…みたいな流れでした。
そのイメージしていた流れと全く違うので「これで大丈夫なのかな?」と少し不安を感じながら用紙を記入して返送しました。
結果、何も不備もなく(車庫証明の確認で一度電話連絡がありましたが)スムーズに手続きも終えられました。
充電事情はどうだったか
購入前に最も心配していたのは「充電事情」でした。
- 充電めんどくさくない?
- そもそもどうやって充電する?
- 家での充電で大丈夫?
- 自宅の充電環境はどうする?
使い始めるまでこのような充電事情の悩みは尽きませんでした。
実際乗ってみてどうだったかというと、全然問題ありませんでした。
前提として僕の状況(環境)をまとめておくと
- 地方(香川県)在住
- 近隣に公共充電スペース(スーパーチャージャー等)はない
- 仕事上、移動が多い(税理士業で顧問先訪問が多い)
- 1日の移動距離は平均50km(短距離運転もあるし、県外出張で長距離運転もあり)
- 持ち家(駐車スペースに一般電源あり)
RWDモデルを選んだ理由
車両のグレードもスタンダードモデルでRWDモデルと、航続距離が長いロングレンジモデルというのがあります。
(その上にパフォーマンスモデルというのもありますが、今回は割愛します)
気になる航続距離はRWDモデルは594km。ロングレンジモデルは706kmとなっています。
【参考】Teslaより
最初にこの情報を見たときに「意外に距離走るんだな」と思いました。
さすがにガソリン車とかと比べると半分近い距離ですが、もっと短いものかと思っていました。
ですが、ガソリン車もそうですが、カタログ値と実燃費は全然違いますよね。
Teslaに関しても例外ではなく、実電費(電気なので燃費ではなく電費と言われています)はカタログ値よりは落ちます。
購入前にテスラのスタッフの方に聞いてみても、だいたいカタログ値の8割ぐらいになるとのこと。
その情報を踏まえてRWDモデルかロングレンジモデルを検討しました。
どちらに決めたかというと、僕は航続距離が少ない方の RWDモデル を選びました。
理由はシンプルです。自分の利用環境ならこれで十分だと思ったからです。
自宅充電ができない環境だと充電回数を減らすためにロングレンジモデルを選ぶ人が多いようです。
僕の場合は自宅充電ができるというところが決定打になりました。
帰ってきて電源に繋いでおけば毎日充電できます。
ちなみに僕の車両で最大航続距離は458kmでした。

カタログ値の8割以下(77%)でしたね。まあざっと8割ということにしましょう。
もし迷っている方がいれば、まずはご自身の1日あたりの想定走行距離やライフスタイルをしっかり考えることをおすすめします。
自宅充電でどのぐらい充電できるか
上記の走行距離に合わせて自宅充電するのであれば、時間あたりでどのぐらい充電できるのかも知っておかなければいけません。
自宅の充電環境として、もともと一般の電源(100V)をつけていました。
この100V電源は一般家電を使う(屋外だったら高圧洗浄機とか)想定のものです。
そもそも100Vで充電ができるのかというと、モバイルコネクターというのが販売されていて100V対応のプラグもついているので、それを使えば充電することは可能です。
僕はどうしているかというと、今のところ充電環境としては100Vで使っています。
200Vへの変換工事も検討しましたが、今の使い方であれば100Vで充電していて困ることはありません。
では、100Vでどれぐらいの充電ができているかというと6km /1時間です。
僕の想定距離では1日平均50kmなので、乗った分充電しようとすると8時間少しかかる計算です。
最初は「めっちゃ時間かかるやん。大丈夫かな?」と不安でしたが、毎日使い終わったら充電していれば問題ないです。
今どうしているかというと充電時間を設定することができるので、夜間電力の時間帯(僕のケースだと23時-翌朝7時)がちょうど8時間で、夜間電力時間中で問題なく使えています。
仕事上県外へ車で出張する機会もあり、その時はかなり電力を消耗しているので、全て自宅で充電しようとするととんでもない時間が必要です。
次の日が完全オフとかだと終日自宅充電(充電時間の設定を解除して)にするか、帰りにスーパーチャージャー(Teslaの充電設備)に立ち寄って充電して帰ったりしています。
電欠(空っぽの状態)からマックスまで充電を想定すると自宅充電(100V)は不安に感じるかもしれませんが、実際そのような状況になる機会は少ないですし、そういう状況になりそうだったら充電設備を利用するようにします。
このように普段は自宅充電、長距離使用の場合は公共設備を併用することで充電事情で困ることは起こっていません。
それに以前のようにガソリンスタンドへ給油に行かなくていいのがとにかく快適です。
自宅の充電ケーブルを挿せばいいだけですから。
iPhoneを寝る前に充電するように、テスラも乗り終わったら充電する。
この辺りも、まるでガジェットと感じる一つの理由です。
充電環境はシンプルに
ちなみに、充電環境にこだわろうとしたら工事をすれば据付の充電設備をつけることも可能です。
200Vの工事と合わせてウォールコネクターを壁に設置することも考えましたが、今の100Vの電源で事足りているし、壁につけてしまうと充電設備が動かせないデメリットが自分の中で大きくてやめました。
今後ずっとテスラに乗り続けるとも限らないですし…(今は気に入って乗ってますよ)
ということもあり、自宅にガッチリ固定された充電設備を作ってしまうのは「ちょっとなー」と思ったので、簡易的にすませています。
モバイルコネクターを常時電源に挿しっぱなしにして、それだけだとコードが見えるので無印良品でケースを買ってその中に入れています。
ケースの取っ手の穴にコードを通して別売りの蓋をして、簡易的な充電ケースとして使えています。
軽いのですぐ移動もできますし、当面はこれで十分かなと。
ケース取っ手部分に充電プラグを通すときにちょっと窮屈なので、気をつける必要がありますが。
操作性について
操作は基本的に中心にあるタブレットで行います。
物理スイッチというのがほとんどなく、慣れが必要です。
エアコンの操作一つにしても「あれ、どこで温度調整するんだ?」とかミラーの角度調整にしても端末で探し回ったりと、まあ最初はいろいろ手間取ります。
それも楽しいものですが。
僕が住んでいる香川県では納車できないこともあり、直近のテスラ店舗のある大阪まで取りに行かなくてはいけませんでした。
ということは大阪からテスラを運転して帰ってこなくてはいけません。
スタッフの方から操作方法は最初に教えていただけますが「細かいところはご自宅でゆっくりと触ってみてください」とのこと。
納車も(良い意味で)すごくさっぱりしてますよ。
簡単な書類の受け渡しがあって、その後の基本的な操作説明を含めて数十分程度でした。
そのあとは「問題なさそうだったらいつでも運転して帰っていただいて大丈夫なので」と言われてあとは一人で自由に。
問題ないわけではないけど、どうにかしてでも帰るしかないわけで、緊張しながらハンドルを握って帰ってきました。
なんだかんだ最初は戸惑いましたが、普通に運転する分には道中で慣れました。
一発目が長距離運転だったこともあり大変でしたが、良い練習にはなったかなと。
大阪から香川の自宅まで約250km運転しましたが、大きな問題もなく帰宅。
そこからしばらく乗りましたが、なかなか慣れなかったのが回生ブレーキです。
今までの車だったらアクセルを離すとクリープ走行しますが、テスラの場合はアクセルを離すとブレーキがかかります。
このアクセルを離す=ブレーキがかかるという感覚がなかなか掴めず、ついスピードを少し緩めるつもりでアクセルを離してしまって思いっきりブレーキがかかってしまう。というのを何回も繰り返してしまいました。
特に交差点で右左折する時にこのシステムの感覚を掴むまで大変でした。
今までだったら交差点数メートル手前からアクセルを離してクリープ状態で減速しながら右左折するのが長年の癖になっていたのですが、その感覚で運転すると交差点の途中で回生ブレーキで想定以上に減速されてしまいます。
アクセルは軽く踏んだまま右左折する必要があるので、運転の仕方も少し改めないといけませんでした。
今はだいぶ慣れましたが、テスラに慣れてしまうと次に他の車に乗るのが大変だなと感じました。
ミニマリストにぴったりの内装
デザインもシンプルですが、内容もとにかくシンプルです。
一言でいうと「何も無い」これに尽きます。
僕の選んだモデル3は、ウインカーレバーすらありません(ハンドルのボタンでウインカーがつきます)
本当にスッキリしたインテリアでミニマリスト思考の自分にとってはベストな車でした。
さらに鍵も持たなくていいので持ち物が一つ減らせす。
車の鍵って地味に大きくて分厚くて嵩張るんですよね。
スマートフォンが鍵代わりになるので、iphoneだけ持っていればオッケーです。
なのでiphoneと免許証だけ持っていれば、それだけで外出できてしまいます。
テスラにしてより身軽になりました。
これは僕にとって大きな変化です。鍵一つでこんなに生活が変わるとは。QOLも一気に上がりました。
免許証の話で言うと、以前免許証を持たなくていいようにマイナンバーカードに統一しました。

マイナンバーカードと免許証を統合したタイミングで今まで持っていた免許証は返却しました。
この時はカードが1枚減って良かったと思ってたのですが「ずっと車の中に入れておけばいいのでは?」と考えるようになりました。
以前までは運転免許証が身分証明としても必要だったので持ち歩く必要がありました。
それがマイナンバーカードに統合すると用途がかぶってしまうので要らないと考えていましたが、テスラで鍵がなくなって免許証さえあれば運転できる状況になった今、「やっぱり免許証があった方が良いな」と考え直すことになりました。
免許証をずっと車に入れておけばiPhoneのみで運転できるようになりますしね。
そんなこんなで、結局免許証を再発行しました。
二度手間と手数料は余分にかかってしまいましたが状況が変わったので仕方ないとしましょう。当時はそれがベストだったわけなので。
マイナンバーカードを車に入れっぱなしにするのはさすがに抵抗がありますからね。
それに運転免許証から身分証明の役割がなくなった今、この免許証は車に入れておく以外他の用途がないので大丈夫かなと。
何はともあれ、免許証はずっとテスラにあるのでiPhoneだけで運転ができるようになりました。
外出時の持ち物もより少なくなりました。
総合評価:近未来的で便利な車
今回テスラを乗ってみて、ミニマリズム満載で僕にとって満足のいく車でした。
あと「カッコいい車」より「便利な車」という方がしっくりくるかなと。
もちろんデザインもカッコいいですよ。それ以上に便利で快適な要素が多すぎて。
ただ、万人にオススメできる車かというと疑問が出てきます。
やはり慣れるまではある程度時間がかかります。
運転しながら少しずつ慣れていくわけで、運転するということはリスク(事故などのトラブル)は避けきれません。
安全設備も整っているので「安全性の高い車」であることには間違いないのですが、運転が慣れている(問題なく運転できる)というのが前提です。
慣れる前に事故を起こしてしまうといけませんからね。
「今までの車の運転の当たり前」を全部取っ払わないといけないので、むしろ初めての車がテスラという方が良いかもしれません。
数回乗ってみて、徐々にテスラの良さがわかってきました。
とにかく今までとは一味違う車です。
購入検討されている方の何か参考になりましたら幸いです。
それでは、また次回。
おわりに:補助金の申請も簡単
テスラには補助金があり、僕の場合(香川県)はCEV補助金のみ申請できました。
この補助金はお住まいの自治体でさらに上乗せされるケースもありますので、必ず確認しましょう。
CEV補助金の申請をやってみましたが、思った以上に簡単でした。
全てオンラインで完結できます。
必要書類で車両関係の書類(車検証など)が必要ですが、テスラのアプリからダウンロードできます。
アプリからPDFデータでそのまま添付して申請できるのでスムーズです。
ダウンロードも納車数日前にできるようなので、納車前に申請できてしまいました。
早めに申請しないと期限もあるようなので、せっかくもらえるものなのでしっかり申請しましょう。
あと、4年は乗らないと補助金の一部返還になってしまうので、4年は最低乗らないとですね。
テスラは定期的にアップデートされて、どんどん便利になるような車です。
なので(多分)4年は楽しく快適に乗れそうです。