本番となると意識してしまうのが「緊張」
理想はその緊張も含めて楽しんでできること。
でも試験となると、なかなかそのように上手くいきません。
私自身試験をずっと受けてきて、緊張しなかった時はありません。
緊張とどう向き合うか、日頃から何ができるか、私なりにやっていたことや感じていたことをまとめて行けたらと思っています。
緊張を受け入れる
本試験で緊張しないようにするのが、そもそも無理な話。
緊張するのが普通です。
まず「緊張するのは当然」というのを受け入れなければなりません。
ただパフォーマンスに影響するほどの過度の緊張はしないように対策はしておかなければなりません。
例えば
- 頭が真っ白(パニック)になるまで緊張してしまう
- 手が震えて字が書けないまで緊張してしまう
- 緊張して冷静に問題文が読み取れない
ここまで陥ってしまうと、合格点を取るために求められる解答をすることが難しくなります。
緊張はするけれど、持っている力は発揮できる状態
本試験でそのような状態で挑むためには、自分が緊張する原因を考えて日頃から対策をしておかなければなりません。
時間に追われる緊張に慣れておく
私も緊張絡みの失敗をしたことがあって、悔しい思いをした年がありました。
結果を受けて自分の本試験の時の心境を思い出してみると、
時間に追われて焦って問題の適切な読み取りができていなかった
ということに気が付きました。
その年の勉強を振り返ってみると、時間に対する意識が甘かったです。
これがきっかけになって時間にはよりシビアに考えるようになりました。
それまでは総合問題(答案練習)やテストの時以外は時間を測ることはしていませんでした。
普段の勉強では解くことには注力できていましたが時間に追われている中で解く訓練が今一つできていなかったように思います。
普段の問題、個別問題を解くときでも必ず時間を測ることを徹底しました。
計算問題は特に定期的に同じ問題を繰り返し反復して解きます。
毎回時間を測っては記録しておいて、1回目より2回目は時間を超えないように、かつ間違えないようにという自分でプレッシャーを与えて普段の問題演習に取り組むようにしました。
最初の方は時間を気にするようになった途端にケアレスミスが増えたり、焦って問題を読み飛ばしてしまったりと、自分の弱みが随所に現れました。
その弱みをメモしていって、次同じミスしないように対策する。
これの繰返しで自分の時間に対する弱点を克服していきました。
あと、個別問題で時間を測っておいて良かったなと感じたことは、論点ごとの個別問題を解く所要時間が見についたことです。
本試験の問題(総合問題)はボリュームは多いけれど、個別問題の集合体です。
それぞれの個別問題の所要時間がわかっていれば、時間配分を計算するときに基準ができます。
「この問題はいつも5分で解ききれるから先に解いてしまおう」
「この問題は10分…この問われ方だと解答に時間かかるから15分は必要そうだな…先に5分で解ききれる問題があるから、そっちを先に解いてしまおう」
個別問題ごとの所要時間は問題のボリュームや、自分の得意不得意でも人それぞれ変わってきます。
普段から解く中で時間を測っていれば、自分の得意不得意を考慮した基準での所要時間がわかってきます。
その時間感覚は本試験で結構役に立ったなと感じています。
周りに受験生がいる緊張に慣れておく
自分1人で勉強しているときは落ち着いて解答できるけれど、周りに人がいると焦っていつもの力が出せない場合もあります。
私は受験生活の後半は通信学習だったので、1人で黙々とすることに嫌でも慣れてしまいました。
問題演習も1人なので時間を自分でセットして、静かな空間で自分1人で解く。
これが当たり前になっていました。
それに対して、本試験は同じ空間(試験会場)にたくさんの受験生がいる中で試験を受けなければなりません。
静かな1人の空間に慣れてしまって、大人数の空間で試験を受ける機会が少ないと、周りに人がいることに対して少し焦りを感じることがありました。
通学していた時は周りに人がいる中で勉強をすることが当たり前だったので、そんなことはあまり感じなかったのですが、やはり環境が変わると自分の感覚も変化するものですね。
通信学習が中心になってから、この環境からくる緊張に対しても慣れておかなければと思いました。
かといって当時私が受験していた予備校では受験していた科目の教室講座がありませんでした。
なので人がいる場所を積極的に勉強場所に選ぶようにしました。
- 予備校の自習室(税理士試験の受験生に限らず他の試験に挑戦されている受験生がいる)
- カフェ
- 図書館
など、受験生がいる環境というより「1人で静かな環境ではない場所」で勉強する時間を意識的に取り入れていました。
周りに人がいるだけでもまた違った雰囲気で勉強できるので、1人の勉強に慣れすぎた訓練としては良かったかなと思っています。
もちろん1人で集中した勉強をしたい時もありますので、その時は自宅や職場で勉強をします。
通信学習はいつ勉強しても、どこで勉強しても自由です。
だからこそ、いろんな場所で勉強することは一つのメリットでもあり、デメリットを克服するための手段としても活用しても良いのではないかなと思っています。
不安からくる緊張とどう向き合うか
緊張にかかわってくるものとして、受験生活を送っていると日々不安を感じてしまいます。
この不安はどちらかというと試験前(受験生活)に襲ってくるものです。
時間に追われたり、周りの受験生がいる環境からくる緊張というのはどちらかというと試験が始まってから120分間に感じるもので、その時間で合格答案を作るために緊張に負けないように日々対策をする必要があります。
この不安からくる緊張は受験生活を送っていたり、試験日が近づいてくるにつれて大きく感じるものです。
- 試験で取り返しがつかないミスをしたらどうしよう
- 時間が足らなくなったらどうしよう
- 覚えられていない理論が出たらどうしよう
- 時間配分を間違えてしまったらどうしよう
- ケアレスミスをしてしまったらどうしよう
- 合格できなかったらどうしよう
勉強に対する不安は尽きません。
しかしこの緊張を感じるということは、自分がそれだけ本気だという証拠。
本気で取り組んでいなければ、このような不安に苛まれることは無いでしょう。
決して悪いことではなくて、むしろ合格するために必要な緊張(要素)だと思っています。
この不安からくる緊張は無くすというより、カバーするように考えていました。
カバーする要素は自信です。
自信が小さければ不安を大きく感じますし、自信が大きくなれば不安は自然と小さく感じられます。
例えば「覚えられていない論点が出題されたらどうしよう」という不安があるとします。
そのまま覚えられていないまま放置すると自信は付かず、不安が試験日にかけて日に日に大きくなっていきます。
ですが、覚えられていないことを自覚して、徹底的に覚えて理解して克服したらどうでしょう。
その論点に対して「自分はできるんだ」と自信がつくはずです。
そうなると「覚えられていない論点が出題されたらどうしよう」という不安は小さくなっていくはずです。
「時間配分をミスしたらどうしよう」という不安があるのであれば、日頃から時間配分を徹底する。
【緊張←不安←悩み←弱点】
緊張は不安からきて、不安は悩みの種から感じて、悩みは自分の弱点や改善点。
放置して時間が経てば不安は日に日に大きくなって、緊張もそれに伴って大きくなってしまいます。
漠然と感じているだけで放置せずに真正面から向き合う。
向き合って対策をしていけば自信がついていき、ひいては合格に近づいていくはずです。
「緊張は自分を成長させる種だな」と受験を通して実感して、受験を終えた今でも日々の生活から感じています。
それでは、また次回。
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