【税理士試験】理論を書くスピードと文字の精度はどこまで追求すべきか

税理士試験の理論は覚えることも大変ですがそれだけでなく、覚えたことを答案用紙に記述しなければいけません。

私は通信学習の期間が長かったので、周りの受験生と常に比較できる環境にいるわけではありませんでした。

そのため他の受験生がどのようなスピードで理論で書いているか、どのぐらいの字の精度で記述しているかがわかりませんでした。

結果的に理論がある税法3科目合格しましたが、印象としては「書くスピードが速かったことが理由で合格できた」と感じることはありませんでした。

私自身書く文字もスピードも特段綺麗で速いわけでもありませんでした。

どちらかというと、覚えたことが答案用紙に適切に反映されていれば合格できたという感じです。

競争試験という特質があるため、周りの受験生の動向がわからないのが通信学習のデメリットと言わざるを得ない部分があるのですが、最終的に思っていたのが「あまり気にしなくて良い」ということです。

通信学習で同じような環境で悩んでいる受験生もいらっしゃるかもしれませんので、私が経験した範囲ではありますが字の精度と書くスピードについてお伝えできればと思います。参考になれば幸いです。

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目次

字は読める程度であれば、それ以上にキレイに書かなくても大丈夫

まず、理論を書く文字の精度について感じたのは「キレイな文字を書くことに執着しなくても大丈夫」ということです。

私は自他共に認めるぐらい字が個性的(きたない)です。

事務所内で書き物をしても、周りから「読めない」といわれるほど…。

言い訳させてもらうと、それは自分が読めれば良い意識で書いているからそんな状態の文字になっているだけで、他人にお見せする場では最低限読めるように意識して書いています。

話が逸れましたが答案用紙もそれと一緒で、自分が書いた答案用紙は試験委員が見て採点します。

読める程度の字であれば全然問題ないと思っています。

しかし、その読めるレベルがどのぐらいのものなのかが自分では判断しにくいと思います。

自分で書いた文字だから自分が読めるだけで、第三者が見た感じがわからないと思います。

なので、誰でも良いので自分の理論の答案用紙を見てもらってみてください。

そして読めるかどうか試してみる。

私は一番身近な妻に見てもらいました。

理論の文章を何度か文字の精度を調整しながら何パターンか見てもらって「読める」「読みづらい」「読めない」を判断してもらいました。

妻は税務のことは全くわからないし、当然ながら理論のことも全くわかりません。

ここがポイントだと思っていて、全く理論がわからなければ「文字そのものを視て」くれます。

同じ受験生だったり理論を知っていれば理論の文章がわかっているので、想像で読めてしまうため文字そのものを見ることができなくなってしまいます。

素人の妻が「読める」文字であれば、理論の全体像が把握できている採点者(試験官)は絶対に読めます。

なので私は妻が「読めない」と言われない範囲内であれば文字を崩しても全然大丈夫と判断していました。

結果的にその年に初の税法(法人税法)に合格し、そして次の年に消費税法を立て続けに合格できました。

付き合ってもらった妻には感謝です(多分本人は全く覚えていないでしょうが…)

記述スピードは読める字が書けるレベルに合わせる

文字の精度の次は記述スピードです。

これについては、上記の「読める」レベルの文字が書けるスピードに合わせることを心がけていました。

綺麗に丁寧に書こうと思えば遅くなり、速く書こうと思えば文字が乱れてしまうものです。

講師をしていたこともあり多くの受験生の答案用紙を見る機会があったのですが、中には速く書いても読みやすくキレイな字を書く人もいます(羨ましい限りです)

そういう答案用紙を見ればもちろん印象は良いのですが、全員がそこまでできることではない(少なくとも私は無理でした)と思うので最低限読めるレベルで記述ができる程度のスピードに合わせるのが良いかと思います。

スピードも大切ですが、理論の所要時間で書き続ける必要もあります。

税法科目の理論問題に充てられる所要時間は概ね50分前後になろうかと思います。

問題を読んで解答を考える時間も必要なので最初から最後までずっと手を動かすわけではありませんが、それでも全体時間の半分以上は書き続ける必要があります。

前半の方はゆっくり丁寧に書いてしまって後半時間に追われて雑になるようなことがないように、一定のスピードと文字の精度で書いた方が、時間配分もしやすいかと思います。

暗記精度が上がれば書くスピードも自然と上がる

理論の暗記精度が上がれば答案の完成スピードも上がります。

暗記精度が不十分で思い出しながら書いていると詰まりながらになるので、記述スピードは上がりません。

頑張って書いているつもりでも思っている以上に時間を要するでしょう。

なにより解答精度が不十分だと合格点に達することができないので、記述スピードがどれだけ速くても合格はできません。

それこそ誤字脱字や文章が曖昧で誤魔化しているような書き方は一発でわかりますので、大きな減点対象にもなり得ます。

問題に的確に答えられるように暗記が必要ですが、暗記精度が上がれば頭からスラスラ文章が出てくるので、それがスピード向上にも繋がります。

「自分は書くペースが遅いから…」

と悩んでいる受験生もいるかもしれません。

速記のテクニックとかに手を出してしまいそうでありますが、それらに時間を使うより暗記をしっかりした方が良いですよ。

日々丁寧に覚えた理論を「読める」程度の文字で自分のペースで記述できれば、それだけで十分な合格答案は作れます。

周りに負けない記述スピードより、的確な解答が当然ですが重要です。

解答が十分できる状態で、それを少しでも速く解答用紙に反映するために工夫したり模索したりすることは良いですが、解答がままならない状態なのにスピードを求めても結果は好転しません。

合格するためにやるべきことを見失わないように、日々の勉強を進めていきましょう。

それでは、また次回。

追記:字が汚く個性的になったのは税理士試験のせい!?

今でこそ試験を突破して日常生活でも業務でも字を書く機会がありますが、ことごとく「文字が残念…」と言われます。

ここまでくると、何かのせいにしたくなるものです。

最近は「これは合格の代償!」と言って、堂々と言い訳しています。

試験勉強を始める前はそこまで言われた記憶はありません。

かと言って特別に綺麗な方でもなかったですが…。

長い受験期間を得て「理論を書くための文字」が体に染みついてしまったのでしょう。

とはいっても受験生活を終えた今では、きれいな字には憧れます。

言い訳せずに、きれいな字が書けるように精進せねばです。

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