【合格体験記②】税理士試験・簿記論 編

こんにちは。税理士のmashです。

前回の財務諸表論編に引き続き、今回は簿記論 編です。

前回の記事を見られてない方はリンクを貼っておきますので、ぜひ見ていってください!

【合格体験記①】税理士試験・財務諸表論 編

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目次

簿記論は3回目にして、やっと合格!

財務諸表論に合格して次の年に簿記論は受験していたのですが、その年は不合格で3度目の正直で受験して合格しました。

簿記論に合格するまでに要した勉強時間は854時間です。

振り返ってみると財務諸表論とほぼ同じぐらいの勉強時間になりましたが、そのうち半分以上が初年度に費やした時間です。

原因① 対策不足と基本論点の理解不足

財務諸表論と同時受験した年の簿記論も手応えはありました。

それ故に「次はきっと大丈夫」と変な自信がついてしまったことにより、2年目の対策が疎かになっていた部分が確かにありました。

答練が学習の中心になってしまい、どちらかというと“1年目の状態を維持する”みたいな学習姿勢になってしまいました。

今思えばどれだけ自信があったとしても不合格になったということは何かしらの理由があるはずなのにそこを考えずにやっていたことが失敗だったと反省しました。

2年目の答練の点数も全体的に決して悪いわけではなく、常に上位1割に入るぐらい得点はできていました。

そして迎えた2年目の挑戦。一部の問題の難易度が高かったのですが、それ以外は比較的平易な問題の試験内容でした。

後日解答速報で自己採点をしてみると、その難易度の高い問題は正当できていたのですが、平易な問題で一部ケアレスミスを起こしていました。

講師にその解答状況を相談してみると、

「その難易度の高い問題にあまり配点は振られないかも…、ケアレスミスをしているところが痛手になりそう…」

とのこと。

不安が残ったまま12月へ、その年の結果発表では案の定“不合格”でした。

簡単な所を落とすと合格者のふるいから振り落とされる

ということを身を以て思い知りました。

原因② 法人税法との学習バランス

2年目は簿記論と合わせて、初学で法人税法に挑戦することにしました。

法人税法は税理士試験を受験されている方はご存知の通り、とにかく学習量が多いことで有名です。

しかも初めての税法科目ということもあり、会計科目との毛色の違いに苦戦を強いられました。

とにかく量が多いので、必然的に学習配分は法人税法がほとんどを占めることになりました。

2年目の簿記論が答練中心の対策になってしまったのは、これが要因の1つでもあります。

配分としては法人税法が8割、簿記論が2割程度だったように感じます(もっと法人税法に寄っていたかもしれません)

法人税法を中心に学習して、簿記論は一通り学習し終えているからという理由で優先順位が下がっていました。

結局この年は簿記論も法人税法も不合格だったので、共倒れの年になりました。

そういうこともあり、私が税理士試験の受験生活で一番体力的にも精神的にも落ち込んだ年でもあり、本気で税理士試験を諦めようかとも思ったぐらいギリギリまで追い込まれていました。

今ではこの時の複数科目受験の選択は決して失敗ではなかったと思っていますが、法人税法など学習量が多い科目と並行して行う場合は、特に学習バランスに注意が必要です。

基礎を徹底することが、合格答案にする一番の近道

2年目の失敗を受けて3年目は初心に戻って、イチから気を引き締めて勉強しました。

そうするとどうでしょう。3年目にもかかわらず、基本的な論点が理解不足だったということがどんどん露呈してきました。

確かに1年目も2年目も答練の得点は悪くなかったですが、それはあくまで専門校の問題に解き慣れていただけだったからでした。

勝手にわかっているつもり、できているつもりだったんですね。甘すぎでした…。

そこから意識改革も含め、基本論点の個別問題を徹底的にやり直しました。

そうして3年目になって答練の点数が劇的に上がったわけではなかったですが、基本論点の取りこぼしは激減しました。逆に応用論点は2年目に比べると積極的に着手しなかったように思います。

得点内容は基本論点の得点率が上がって、応用論点の得点率は下がったような感じです。

今までは全部解こうとして終始慌てて解いていたこともあり、焦りからケアレスミスが発生することもありました。

応用論点はできるところだけサッと終わらせて時間を使い過ぎず余裕を持って、その分基本論点を慎重に正確に取りに行く。

これで十分合格答案を作ることができるんだということに気がつきました。

基本論点以上の難易度の問題に直面しても、今までは「これも解かなきゃ合格できない…」と思っていたところが「捨てても問題ないね。次の問題に行こう」と意識もガラリと変わりました。

試験中の気持ちにゆとりも出てくるので、焦りからのケアレスミスをすることが本当に少なくなりました。

感覚としては2年目までの「全部解こう!」という変な力みが取れて、3年目は取るとこだけ取ると自然と合格レベルに達したような感じです。

基本論点を徹底することが、合格答案に近づけるための一番の近道だということが簿記論の受験を経てよく分かりました。

当初から講師をはじめ、周りからも基本論点が大切だというのは何度も言われてわかってはいました。

しかし私の勝手な思い込みで「応用論点もしっかり取れないと周りに差がつかない」という考え方があったので基礎に徹底する意識が2年目までは薄かったように今になっては思います。

税理士試験は基本論点を可能な限り取りこぼさずに得点を重ねることで上位10%前後に残ることで合格することができます。

反対に基本論点を疎かにして取りこぼしてしまうと、ふるい落とされてしまうような試験です。

そのあたりを意識するだけでも毎日の勉強に取り組む姿勢が変わるかと思います。(私の気付くのが遅かっただけかもしれませんが…)

初学の受験生は最初からその意識を持って引き続き勉強に取り組んでもらえればと思います。

受験経験者でなかなか結果がついてこなくて不安な人は「経験者」という自信を一度捨てて、イチから仕切り直してみてはいかがでしょうか。

できているつもりなだけで、わかっていないところは思った以上にたくさんありますよ。

税理士試験において、会計科目は必須とされている科目なので避けて通ることができません。

読んでくれた受験生の皆さんが1年でも早くパスして次の税法科目へステップアップできますように。

それでは、また次回。

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