勉強でアウトプットといわれてまず思い付くのが問題を解くこと。
テキストで学習したことを実際解けるかどうか問題集を解いて理解度を確認する。
問題を解くことがアウトプットの全てでしょうか。
自分のことを思い返してみると、問題を解くこともそうでしたが自分の頭の中でアウトプットすることもしていました。
これは勉強だけでなく実務に携わっている今でも同じようなことやってるなぁと。
覚えたことは忘れてしまう。
まず受け入れなければいけないことが、覚えたことは忘れてしまうということ。
どんなに一生懸命覚えても次の日には半分以上忘れているのが当たり前です。
勉強していると「自分だけ特別頭から抜けやすいのではないのか?」と思ってしまうぐらい忘れしまって自分を責めてしまいそうになりますが、ほとんどの人は皆同じだと思っています。
「人間は忘れる生き物」とは良く言われたもので、時間が経てばきれいさっぱり忘れてしまいます(といってもゼロになるわけではありませんが)
受け入れることは諦めることとは違っていて、忘れることを受け入れた上で「じゃあどうするか」と工夫(改善)をしなければなりません。
- 時間が開かないように繰り返す
- 表面的な暗記から理解を深める
繰り返すことで忘れる前に覚え直されて、徐々に頭に定着していきます。
1回目より2回目、2回目より3回目というように繰り返せば繰り返すほど思い出すスピードも速くなっていくし、忘れにくくなるはずです。
試験勉強でいうと本試験に近づけば近づくほど、この繰り返しの効果は高まってくるかなと。
あとはただ暗記しているのと、内容を理解した上で覚えているのとでは全く違います。
少し話は逸れますが、ちょっと前に事務的な作業(手続き関係)をしていました。
前回も同じことやったことがあるのに今回やろうとしても前のことはさっぱり忘れているし、いざ提出したら書類に不備があったりと、散々な思いをしました。
そういえば前回も「とりあえず手続きできればいいや」ぐらいの気持ちだったので、根本的な流れや手続きの内容が理解できていなかったからだと思います。
結果的に自分の中で苦手意識が芽生えてしまいました。
戻しますが、やはり表面的に覚えたことは頭に定着しづらいし、すぐに忘れてしまいます。
この理解しているかしていないかが漠然としていて、自分の中でもどっちなのかよくわからないことがあります。
私は自分が本当にわかっているのか確認する一つの手段として「説明できるかどうか」で考えていました。
説明するのは思っているより難しい
といっても自分の勉強に誰か第三者が常に付き合ってくれているわけではありません。
仮にいたとしてもインプットしたことを自分の都合で一方的にアウトプットするのも気が引けますし…。
一緒に勉強している仲間がいるのであれば仲間同士で説明し合う(教え合う)のも一つ有効かと思います。
私の学習環境は一人で勉強する時間が多かったので、なかなかそのような機会はなく、自分の頭の中で説明する訓練をしていました。
説明するのってやってみるとわかるのですが、結構難しいです。
知識を深堀りして、かつ理解しておかないと自分の言葉で伝えられません。
私は講師をしていた経験もあるため、この辺りの難しさは常日頃感じていました。
自分が知っていることをそのまま伝えても伝わりきりません。
それこそテキストに書いてあることをそのまま伝えるのでは、教えていることには程遠い。
噛み砕いて簡潔にまとめながら伝えなければなりません。
テキストで学んだことを頭の中でもう一人の自分に教えてあげるような感じをイメージしながら脳内でアウトプットします。
その教えてくれているもう一人も受講生役の自分なので、教えられたことに対して疑問を感じたらもう一人の講師役の自分に質問するわけです。
まさに脳内講義を展開している感じです。
そうすると自然と「なぜ?」とか「どうしてこうなる?」というのが出てきます。
結論がわからなければ中断してテキストや問題集に戻って確認する。
自分の頭の中ですし好き勝手イメージしながらやればいいので、いつでもどこでもできます。
長時間する必要はなく、その日学習した論点を簡単に復習程度でやってみるというのでも十分だと思います。
説明できてこそ、本当の理解
職業柄、説明する機会が多いです。
会計や税法の知識や経験をベースとして、顧問先をはじめ所内スタッフの教育としても説明する機会は多々あります。
全く税法の知識が無い人に説明する機会も多くあります。
どのように説明するか、本当に難しいです。
一つの腕の見せ所とも思っています。
受験生だったころから「なぜ?」と疑問を持つこと、そして徹底的に調べることを習慣付けていました。
それが実務に携わっている今でも活きています。
この仕事をしていると、毎日が勉強です。
わからないことがあれば受験生の頃と同じように自分の頭の中で、
- 「なぜこうなる?」
- 「この規定の趣旨はなにか?」
- 「検討漏れはないか?」
- 「勘違いはしていないか?」
など、常に疑問のアンテナを張り巡らせてながら深掘りしています。
そして説明できるかどうか頭の中で訓練しています。
頭の中で相談者役のもう一人の自分が「この場合はどうなるの?」というように考えられる質問(疑問)にも対応できるように、考えられることは可能な限りカバーしておかなければなりません。
実務では実際の相談内容が問題みたいなものです。
その問題に正確かつ迅速に対応できるために、日々精進あるのみです。
それでは、また次回。
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