1点の重みと痛みを経験している人は強い

税理士試験、こんなに1点の重みを痛感した試験は他にありません。

「1点で全てが変わる」

大袈裟だと言われるかもしれません。私も最初はそう思っていました。

たかが1点されど1点。めちゃくちゃ大事です。

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目次

1点にどこまでこだわれるか

点数を意識した勉強がどれほど普段からできたでしょうか。

ただ目の前の問題を解いて、採点され答案用紙が返却されて、見直して。

総合点は意識するでしょうが、その中の問題ごとの点数(部分点や減点箇所)にもしっかり目を向けましょう。

周りに同じ問題を解いた仲間がいるのであれば、共有しても良いでしょう。

他の人の正答箇所を自分が落としていないか。これで1点の差がつきます。

受験数が多い全国模試で得点分布図を見ると一定の点数に多くの人が集中しています。

本試験もボーダーライン前後で集中していると予想されます。

1点変われば数百人の順位が変わるような世界です。

1点取ればその群から1歩抜け出して合格可能性が高まり、1点失えば遠のく厳しい戦いです。

その辺りの重みを知った上で普段の勉強をしている人としてない人は意識面でかなり違いが出ます。

試験数日前ともなると今更新しいことを頭に入れたとしても付け焼き刃になってしまうので、よりかは今までのミスを総浚いした方が良いでしょう。

たった1点の違いでこれから先の1年が変わってくると思ったら、最後の最後まで点数にこだわらなければいけません。

失う1点にどこまで痛みを感じられるか

「手をつけたけれど間違って点に結びつかなかった…」

時間だけ使って点数が伸びないことほど痛いことはありません。

この試験は経験されている人は理解していただけますが、時間との勝負の試験です。

どんなに細かいところまでくまなく解答しても解答精度が荒く失点が多ければ、時間だけ使ってしまい得点はそれほど伸びないというような状況に陥ってしまいます。

それこそ解答は最低限しかできなかったけれど、手をつけたところは確実に得点している人に簡単に負けてしまうほどです。

これは運ではなく、如何に時間と点数を意識して解答しているかどうかでしょう。

「落ちたと思っていたけれど、結果見たら合格していた」という感想を合格者からよく聞きます。

まさしく失点は最小限で着実に獲れる部分の点数を積み重ねたからこその結果でしょう。

感覚としては今の自分ができるところだけを手をつけていたでしょうから「全て完璧にできた」という自信満々な感覚はないと思います。

反対に圧倒的なスピードで勢いよく解答して完答、問題にも全て手をつけて試験直後の感覚は「できた」と思っていたのに、残念な結果だったということも聞きます。

急ぐあまりケアレスミスを連発。そのミス部分が基礎的な問題で大きな痛手になり、それが結果に響いたのでしょう。

私も同じような経験をしたことがあるので気持ちは痛いほどわかりましたし、その重みと痛みに気づけたからこそ、そこから点数に対する意識もガラッと変わりました。

意識が変われば普段の勉強の姿勢が変わります。

問題の読み方から解答の仕方。見直しをより徹底するなどの行動が変わってきます。

行動が変われば、結果も変えられます。

適切な捨て問題は失点ではない

制限時間内にすべての問題に着手して、完答するのは至難の技です。

どこかでは後回しにする問題ないし思い切って諦める問題も出てくるでしょう。

捨て=失点になると思うかもしれませんが、適切な取捨選択はむしろプラス効果です。

「耐えれば自然と合格点に近づく」

「がむしゃらに問題に飛びついて良いことない」

と日頃から感じていました。

かと言っても、1年に1度の試験。

「何がなんでも合格」という気持ちが先走りしてしまいます。

すると「あれもこれも解答しなきゃ合格できない」と錯覚に陥ってしまいます。

競争試験のこの試験。難問奇問に挑戦したところでそれに見合うリターンは思っている以上に少ないです(そもそも難問奇問と勘付かず解き進めてしまうのは取捨選択の訓練不足ですが…)

そのような問題にいち早く勘付き、勇気を持って切り捨てることができれば失点どころか大きなアドバンテージになります。

反対に捨てられずに時間を使ってしまう受験者も一定数いるはずなので(そちら側には決してならないように)

先走る気持ちを堪えて耐えることができれば、合格にグッと近づきます。

2時間で今の自分が解答できるところだけ解答して帰ってくる。無理に背伸びする必要はありません。

後の結果はなるようになります。

そう考えれば、少し気が楽になりませんか?

それでは、また次回。

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