仕事しながら資格試験を挑戦される方が必ずと言っていいほど不安に感じること、それは…
「勉強時間を確保するのが難しい…」
だと思います。
私自身、税理士試験は税理士法人で勤務しながら受験勉強をしていました。
結果、合格もしています。
合格して思ったのが、
工夫さえすれば合格できるだけの勉強時間は確保できる!
という確信です。
今回は、仕事しながら今受験勉強をされている方、これから勉強を始めようかと考えている方へ、私が実践していた勉強スタイルをお伝えします。
税理士試験の話が中心になりますが、それ以外の試験勉強として共通することもあると思います。
参考になれば取り入れていただければと思います。
スキマ(隙間)時間の有効活用
私は「仕事しながら勉強する場合で一番重要な事は?」と聞かれた、まず
スキマ時間を有効活用すること
と答えます。それだけこのスキマ時間というものは大事です。
私自身、税理士試験の最後の科目が合格できた1番の要因は、スキマ時間を有効活用できたことだと思っています。
勉強というと、長時間机に向かってガリガリするというイメージがあると思います。
私もかつてはそのスタイルで勉強していました。
しかし、仕事していると毎日まとまった勉強時間が確保するのは難しいと思います。
繁忙期とかになると、「そもそも勉強時間を毎日確保できない」という方もいらっしゃると思います。
私も税理士業務に携わっているので繁忙期の時は満足な勉強時間を確保することが難しく、悶々とする日々もありました。
そういうのを経験して、まとまった勉強時間を確保しようとするのではなく、日常生活で出てくる隙間(スキマ)時間を勉強に充ててみようと考え、勉強スタイルがガラッと変えました。
それを今からまとめていきたいと思います。
1日にスキマ時間はどれだけあるか
まず自身の日常生活で、どれだけスキマ時間があるか認識していく必要があります。
意識して日常生活を送っていると意外とスキマ時間は見つかってくるものです。
例えば、朝起きて外出するまでの時間や家事の空き時間、通勤(移動)時間や昼休みの時間などです。
あと、突発的にスキマ時間ができることもあります。例えば人と会う約束までの待ち時間などです。
個人的な感覚ですが少なくとも1時間は確保できるのではないかと思います。
この時間を毎日まとめて確保するとなると、仕事がある平日はなかなか難しいですよね。ですが、スキマ時間をかき集めるとこれぐらいの時間は十分に確保できます。
ちなみに私は繁忙期(3月や5月)でも平日は毎日1時間から1.5時間はスキマ時間を確保して勉強に充てられてました。
スキマ時間に勉強することをあらかじめ決めておく。
これは税理士試験の試験内容になってきますが、税理士試験は理論問題と計算問題が出題されます。
それぞれの対策としては、講義で学習内容を把握し、自己学習では理論は暗記が中心。計算は問題演習が中心となります。私は勉強スタイルを次のパターンに分けていました。
- 講義 … まとまった時間が必要 →スキマ時間に不適
- 理論学習 … いつでもどこでも可能 →スキマ時間に最適
- 計算演習(個別問題) … 学習スペースがあれば可能 →スキマ時間に適
- 計算演習(総合問題) … まとまった時間が必要 →スキマ時間に不適
1.の講義は講座受講なので学校に出向いたりWebで学習したりということとなります。4.は総合問題といって本試験形式(2時間)の模擬問題演習です。いずれもまとまった時間が必要なので、スキマ時間に実行するのは不適になります。
3.は税理士試験の特性上、記述問題で解答には電卓を用いるので、ある程度の学習スペース(机上)が必要となります。また、初めて学習する論点や集中的に学習する場合は、しっかり時間を確保して取り組む必要があるので、その時はスキマ時間ではなく、ある程度まとまった時間が必要となります。しかし、各論点ごとの個別問題で復習程度でしたら比較的短時間で学習することができます。そのようなケースだとスキマ時間でも実行は可能です。そのような意味でスキマ時間で実行するのは適です。
2.の理論学習は暗記が中心なのでどこでもできます。まとまった時間でなくても可能ですし、場所もどこでも問題ありません。好きな時に好きなだけできるので、スキマ時間に実行するのは最適です。
以上のことから、スキマ時間に勉強する内容は理論学習(暗記)もしくは計算演習(個別問題)の2つが適当かと思われます。
このように全体の学習内容から、スキマ時間でできることとできない(まとまった時間が必要)ことを分類することから始める必要があります。
そしてスキマ時間では「これをする!」ということを先に決めておきます。
前述しましたが、スキマ時間は日常生活から出てくるなものと不意に出てくる突発的に出てくるものがあるからです。
スキマ時間を有効活用すると決めた以上、スキマ時間が確保できるとわかったらその機会を逃してはいけません。
大切はことはスキマ時間ができてから「何をしようか?」と考えるのではなく、先にスキマ時間ができたらすることを決めておくことで、急にスキマ時間ができたとしてもすぐ取り掛かることができます。
この積み重ねが、最終的に大きな成果に結びつくこととなります。
スキマ時間は集中できる
「数分程度のスキマ時間を勉強時間に確保したところで、集中できなくて結局中途半端になりそう…」
このように思う方もいらっしゃると思います。
反対に「まとまった勉強時間が毎日確保できると仮定して最初から最後まで集中できるか」と聞かれて、自信を持って「できる」と答えられる人も少ないと思います。
気持ちのどこかで「まだ時間はあるから…」と自分を甘やかせてしまい、ダラダラと勉強をしてしまった経験がある人も多いでしょう。
かく言う私自身もありました。
それだけ長時間集中力を持続させて勉強するのは難しいです。
スキマ時間だと、数分長くて数十分です。しかも次の予定があるので終わり(勉強の止め時)も明らかです。
締切効果というものに近いですが、スキマ時間という限られた時間がすぐ迫ってくるからこそ、集中できます。
学習計画を立てておこう
これまででスキマ時間でできる勉強と、まとまった時間が必要な勉強と分類することができたとします。
それを次に、自身の生活スタイルに取り入れていく必要があります。
そこで大切なのが学習計画を立てることです。最終目標(合格)から逆算して、その期間、その月、その週、そしてその日にすべきことを整理することです。
学習計画と言っても、今回は「時間」に着目していきます。
この記事を読んでくださっている方は仕事をしながら勉強を取り組んでいる人が多いかと思います。
働き方も人それぞれなので一概に言えませんが、一般的に仕事のある平日はまとまった勉強時間を確保するのが大変なので、スキマ時間でできる勉強をあらかじめ決めておいて、それを中心に日々学習していくのが良いかと思います。
そして休日は平日のスキマ時間ではできないような勉強をこなしていくことで、無理なく自身の生活スタイルに勉強を取り込んでいけるのではないでしょうか。
もちろん平日も予定外に仕事が空いたり早く切り上げることができて、まとまった勉強時間を確保できる場合は、その週の休日に予定していた勉強を前倒しですることで学習スケジュールに余裕もできます。
このように、学習計画を先に決めておいて日々の勉強はその決めた学習内容をこなしていくことでスムーズに勉強に取り組めるはずです。
そのためには学習計画を構想する時間が少なからず必要です。「その時間を勉強に回したほうがいいのではないか?」と言う声が聞こえそうですが、無計画だと毎日の勉強の前に「今日は何の勉強をしようか…?」と考える時間が必要です。それに毎日時間を使うし、結局何をすればいいかわからなくなり、それが嫌になって勉強することが億劫になってしまう可能性があります。
計画を立てていれば日々の勉強ですることは明確なので、すぐ取り掛かれます。そして計画を立てておくとペースメーカーにもなりますので、計画通りに進んでいなければ焦りも出てきます。
やらざるを得ない状況でモチベーションも維持できます。
ちょっとでも勉強しておけばまとまった勉強時間が確保できなくても、精神的に安心する
試験勉強をしていると最初はやる気に満ち溢れているものですが、徐々に不安が募ってきます。
特に仕事されている人は、忙しい時期でなかなか勉強時間を確保できずに勉強できない日々が続くと、さらに不安がのしかかり、精神的にしんどくなってきます。
私自身の周りでもこのような理由で挫折して、試験からドロップアウトされる人はすごく多い印象です。
そうならないための解決策は勉強するしかありません。
勉強するには時間の確保が必要ですが、それを今日お伝えしたスキマ時間を有効活用するという思考を取り入れてみましょう。
「勉強しなきゃ!」と気持ちだけ先走って現実的にまとまった勉強時間が確保できないとストレスが溜まっていき、巻き返しができないとなってくると挫折する可能性が高くなってきます。
1日の中のスキマ時間で少しでも勉強しておけば、仮にその日にまとまった勉強時間が確保できなくても安心できます。
当たり前のことですが、試験を合格するためには挫折せずに勉強を続ける必要があります。
社会人で、時間が限られている中で勉強を続けるためにはこの安心感はとても大切な要素だと思っています。
少しでもいいので毎日コツコツと「よし、今日もできた!」を積み重ねていきましょう。
そして諦めずに最後まで続けることができれば結果も自然とついてきます。
今回は「スキマ時間を有効活用する」ことで、この記事を読んでくださった方の受験生活をより充実させることに繋がったらいいなと思って書いてみました。
「時間」にスポットを当てて記事にしましたので、次は私がスキマ時間でしていた具体的な勉強法も記事にしていければと思っています。
それでは、また次回。
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